2012年05月31日

さよならドビュッシー

今日、紹介するのは中山七里さんの「さよならドビュッシー」

第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。選考委員が大絶賛した話題の感動作。

ストーリー
ピアニストを目指す遥、16歳。両親や祖父、帰国子女の従姉妹などに囲まれた幸福な彼女人生は、ある日突然終わりを迎える。祖父と従姉妹とともに火事に巻き込まれ、ただ一人生き残ったものの、全身火傷の大怪我を負ってしまったのだ。それでも彼女は逆境に負けずピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する――。

この物語の音楽の部分だけ切り取ると完全にどっかで読んだことがあるような少女漫画的展開である。
・主人公が火事で大やけど
・現代の医療は凄いからやけどがきれいに再生する。
・再度ピアノを弾くことが絶望的
・新しい超イケメンピアニスト登場
・魔法のような指導でみるみる上達
・コンクールに参加し演奏

ここに学園のいじめっ子やコンクールでの高飛車なライバルが加わる。

これだけの展開なら正直「ありきたりやな・・・」と思うのだが

「ミステリー」の部分はとんでもない大どんでん返し。僕は小説を読みながら「え!!!ウソ!!!www」と声を上げた。

現実的にはまずこのミステリーは不可能であろう。
金田一少年の「悲宝島」の犯人ぐらい衝撃的だwww

この内容はぜひ小説にて確認してほしい。
いろんな意味で度肝ぬかされれる最後が用意されている

ミステリーとして読むもよし。
音楽系スポコン小説として見るもよし。
衝撃のラストだけを見るもよし。(←これはあまりよくない見方ではあるがww)

とにかく、お勧めです!!
さよならドビュッシー [単行本] / 中山 七里 (著); 宝島社 (刊)さよならドビュッシー [単行本] / 中山 七里 (著); 宝島社 (刊)

タグ:小説
posted by ゴリさん at 21:06| Comment(0) | 小説 | 更新情報をチェックする

2012年05月27日

完全なる首長竜の日

今日は2011年の第9回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作である乾録郎さんの「完全なる首長竜の日」を紹介。

ストーリー
少女漫画家の和淳美は、植物状態の人間と対話できる「SCインターフェース」を通じて、意識不明の弟と対話を続けるが、淳美に自殺の原因を話さない。ある日、謎の女性が弟に接触したことから、少しずつ現実が歪みはじめる。映画「インセプション」を超える面白さと絶賛された、謎と仕掛けに満ちた物語。

ネタばれになるかもしれないが、この物語の肝は「胡蝶の夢」である。

胡蝶の夢とは
中国の戦国時代の宋国(現在の河南省)に生まれた思想家で、道教の始祖の1人とされる人物の荘子(荘周)による説話で、「夢の中で蝶としてひらひらと飛んでいた所、目が覚めたが、はたして自分は蝶になった夢をみていたのか、それとも今の自分は蝶が見ている夢なのか」という説話である。

何が夢で、何が現実か。
このテロップは結構いろいろ使われておりあらすじで書かれていた「インセプション」や日本のアニメ「パプリカ」や「うる星やつら ビューティフルドリーマー」など。

この小説では「SCインターフェース」という機械を使い胡蝶の夢を上手く表現しているし、なによりこの手の小説にありがちな読みにくさがまったくない。

その理由の最大のポイントは風景描写である。
所々で鹿児島のずっと南に在る小さな島の描写が出てくるがぱっと古い民家や海の荒々しい様子などの景色が見えてくるし、夢のゆがんだ描写も見事。

これにより、「胡蝶の夢」というとっつきにくい内容をカタルシスなく読み進めることができる。

ただ、あらかた読み進めると物語の中盤で大枠でわあるが「これの真相って、こうなるのでは・・・」と大体の予想がつく。

それはこの手の「胡蝶の夢」のテロップを使っている以上仕方がないのだが、でもそれが分ったところでも物語の面白さはまったく色あせない。

ラストの後味の悪さもGOOD

さすが、『チーム・バチスタの栄光』(海堂尊著)以来の選考委員全員即決で選ばれた大賞受賞作品。

すばらしい作品なのでぜひ一度読んでください。
お勧めです。
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完全なる首長竜の日(宝島社文庫) [文庫] / 乾 緑郎 (著); 宝島社 (刊)



タグ:小説
posted by ゴリさん at 08:00| Comment(0) | 小説 | 更新情報をチェックする

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